心があたたかくなる若い青年ピアノ調律師の成長物語

羊と鋼の森 宮下奈都著 文春文庫

新入社員の頃の不安と葛藤の中、試行錯誤していたのを思い出すような、読んでいて応援したくなる青年の成長物語。

主人公は高校生の時に学校のピアノを調律しにきた調律師の仕事を偶然立ち会い、音楽とは無縁ではあるが、その調律師の仕事に魅せられてしまう。そこから調律師になる道を選び、魅せられた調律師のいる会社で念願の調律師として働き始める。

調律師の個性豊かな先輩や、調律を依頼する顧客に囲まれ仕事を学びつつ、主人公は感情の起伏を表にあまり出さないが、心の中では葛藤しながら成長させていくあたたかい物語でした。

物語は読みやすくさわやかな感じに物語ひきこまれ、調律師という特殊な世界を知ることができ、人間物語好きな私的に大変好みの物語でした。ただ物語の終わりはいい所で終わるのですが、割と穏やかにホンワカと終わってしまうことと、まだこの青年の成長は始まったばかりで、もうちょっと成長した先まで読んでみたい!と思ってしまい。☆☆かな・・という感想した。

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